2023年9月4日にブルームバーグで配信された「天然ダイヤ、ブライダル市場で輝き失う-人工石がシェア奪い価格急落」というタイトルの記事を読みました。この記事によると、「1~2カラットのソリティア(一粒)タイプのブライダルリングが米国で人気だが、それに使われるダイヤモンド原石は、他の種類より急激に値下がりしている」とのことでした。最新のダイヤモンド価格(相場)を教えてください。
2021年11月下旬頃からダイヤモンド取引所の価格が高騰したことは記憶に残っていますよね?
そのまま爆上げが続いて、ダイヤモンド価格の取引の指標となるインデックス値は、2021年11月時点で130前後で推移していたのが、2022年3月7日時点では158.39まで上昇しました。
そこを天井に急落を開始し、2023年9月9日時点では全戻しどころか、直近5年間の最安値を更新している最中です。
上記のような最新のダイヤモンド価格(相場)を教えてほしいという質問にお答えします。
2023年9月4日にブルームバーグで配信された「天然ダイヤ、ブライダル市場で輝き失う-人工石がシェア奪い価格急落」というタイトルの記事を要約してみた
2023年9月4日にブルームバーグで配信された「天然ダイヤ、ブライダル市場で輝き失う-人工石がシェア奪い価格急落」というタイトルの記事を要約すると下記の通りです。
・米国でラボグロウン(人工)ダイヤモンドの婚約指輪を選ぶ人が増える中で、ブライダル用の天然ダイヤ原石の価格が急落している。
・1、2カラットのソリティア(一石)タイプのブライダルリングが米国で人気だが、それに使われるようなダイヤ原石は、他の種類より急激に値下がりしている。
・2022年6月時点で、デビアスのセレクトメイカブルのダイヤ価格は1カラット=約1400ドル(約20万円)だったが、今年7月には850ドル前後に下がった。業者間の流通市場と比べると、なお10%割高で、さらなる下落余地もあり得る。
引用元:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-04/S0FQHWT1UM0W01
「ブライダル用の天然ダイヤ原石の価格が急落している」という記載がありますが、これは確かにその通りです。ですが、これはあくまでダイヤモンド原石の価格が急落しているだけです。
ハイジュエリーの価格が下がることはありません。逆にガンガン値上げラッシュが続ています。顧客は単にダイヤモンドを買っているわけではなく、ティファニーやカルティエといったハイブランドを買っているのでダイヤモンド原石の急落は商品価格に影響しません。
つまり、圧倒的なブランディングが構築できていると、商品は高くても売れるということです。逆に高い方が売れるという要素もあります。
結論:0.3カラット/Dカラー/IFクラリティのダイヤモンドは高値更新中です
結論から言うと、0.3カラット/Dカラー/IFクラリティのダイヤモンドは直近1年間は高値更新中です。この4Cグレードの場合は、急落していないどころか上昇しています。
すべての4Cグレード(カラット/カラー/クラリティ/カット)をひとまとめにしたダイヤモンド価格のインデックス値は確かに下落しています。だけど、ブライダルジュエリーで人気が一番高い0.3カラットのダイヤモンド価格は上昇しています。
下記のグラフはダイヤモンドブースさんが独自に公開してくれているダイヤモンド価格チャートです。最大過去1年間のカラット別/カラー別/クラリティ別のダイヤモンド価格の推移がわかります。
ダイヤモンドチャートはダイヤモンドの各グレードごとに毎日の平均価格を時系列で並べたものです。ダイヤモンドと一口に言ってもグレードごとの値動きにはばらつきがあり、ダイヤモンド自体の需給、景気や為替などの外的な要因によって変動します。採用されるダイヤモンドは全てラウンドブリリアントカットのGIA(Gemological Institute Of America)の鑑定付きで、毎日40,000個~60,000個あります。数値はダイヤモンド取引の基本である米ドル(USD)表示です。
引用元:https://www.diamond-bourse.com/page/42
0.3カラット/Dカラー/IFクラリティのダイヤモンドチャート
引用元:https://www.diamond-bourse.com/page/42
1.0/2.0カラット/Dカラー/IFクラリティのダイヤモンドは値崩れしている
1.0カラット/Dカラー/IFクラリティのダイヤモンドチャート
引用元:https://www.diamond-bourse.com/page/42
2.0カラット/Dカラー/IFクラリティのダイヤモンドチャート
引用元:https://www.diamond-bourse.com/page/42
IDEXのダイヤモンドインデックス(2023年9月9日時点)
次は、IDEXのダイヤモンドインデックスのチャートです。
・IDEX Online Diamond Indexは、世界中の実際のダイヤモンド業界の提示価格からリアルタイムで算出したものであり、価格の傾向が客観的に判断できます。
・2001年2月以降に集計されたIDEXインベントリデータベースの包括的な調査と分析に基づいて作成されたものである。
・テルアビブ大学経営学部の財務担当上級講師であるAviWohl博士の協力のもと、ダイヤモンドインデックスという指標を開発した。
過去5年間のIDEX ダイヤモンドインデックス チャート
引用元:http://www.idexonline.com/diamond_prices_index
2021年11月下旬頃からダイヤモンド取引所の価格が急騰して、ダイヤモンド価格の取引の指標となるインデックス値は、2021年11月時点で130前後で推移していたのが、2022年3月7日時点では158.39まで上昇しました。
そこを天井に急落を開始し、2023年9月9日時点では全戻しどころか、直近5年間の最安値を更新している最中です。
過去1年間のIDEX ダイヤモンドインデックス チャート
引用元:http://www.idexonline.com/diamond_prices_index
綺麗な右肩下がりの価格チャートになっています。底値が見えず、まだまざ下がりそうな感じです。
但し、この価格チャートはあくまですべての4Cグレード(カラット/カラー/クラリティ/カット)をひとまとめにしたダイヤモンド価格です。
まとめ:【2023年9月時点】最新のダイヤモンド価格(相場)を考察してみた
いかがでしたでしょうか。
ダイヤモンドと一口に言ってもグレードごとの値動きにはばらつきがあり、ダイヤモンド自体の需給、景気や為替などの外的な要因によって変動します。
今は0.3カラット/Dカラー/IFクラリティのダイヤモンドは高値更新中です。しかし、1.0/2.0カラット/Dカラー/IFクラリティのダイヤモンドは値崩れしています。
しかし、ハイジュエリーの価格が下がることはないので、年内に結婚を控えて婚約指輪を購入予定の人は早めに買った方がいいです。ハイジュエラーがガンガン値上げラッシュを続けています。
ティファニーやカルティエは2023年9月以降から、12月末にかけて絶対値上げしてくるはずです。
どうせ買うなら値上げ前に買った方がお得ですよね?
商品価格自体が高額ですから、5%や10%の値上げって地味に痛いですよ。
皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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